UC・NT・閃光のハサウェイ──澤野弘之が鳴らしてきた“宇宙世紀の音”が一夜で繋がる
ガンダムの音楽といえば、多くの人がまず思い浮かべるのはあのファンファーレ的なオーケストラかもしれない。けれど2010年代以降、宇宙世紀(U.C.)の新作を静かに、しかし確実に更新してきたのが澤野弘之だ。その澤野が手がけた三作――『機動戦士ガンダムUC』『機動戦士ガンダムNT』『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の楽曲を一夜にまとめて鳴らすコンサート「澤野弘之 × THE SOUND OF GUNDAM ‑ 機動戦士ガンダムUC・NT・HATHAWAY Concert ‑」が、2027年2月27日(土)に東京ガーデンシアターで開催されることが決まった。開場17:30、開演18:30。作品の名シーンに楽曲を重ねながら、オーケストラ+バンド編成で届けるという構成だ。
ここで個人的に胸が熱くなるのは、この三作が“バラバラの単発仕事”ではなく、澤野の中でひと繋がりの物語になっている点だ。『UC』の荘厳さ、『NT』の祈るような静けさ、そして『閃光のハサウェイ』の張り詰めた緊張感。同じ宇宙世紀を舞台にしながら、澤野は作品ごとに音の重心を少しずつずらしてきた。その三つを続けて浴びられる場というのは、実は宇宙世紀の“音の年表”を体感することでもある。
オーケストラ+バンドという、澤野弘之の必殺フォーマット
澤野の劇伴を語るうえで外せないのが、生のストリングスやホーンと、歪んだギターや打ち込みのビートを平気で同居させる“ハイブリッド”な音作りだ。今回もその布陣は本物で、ミュージシャンには澤野弘之(Piano)を中心に、飯室博・伊藤ハルトシ(Guitar)、田辺トシノ(Bass)、藤崎誠人(Drums)、KOHTA YAMAMOTO(Synthesizer)、室屋光一郎ストリングス(Strings)、藤田乙比古チーム(Horn)、野田亮(Trumpet)が名を連ねる。クラシカルな管弦の厚みとロックバンドの推進力を同じステージで衝突させる――これはCD音源でも痺れるが、生の会場で空気を震わされたら破壊力が段違いだろう。
特に閃光のハサウェイの音楽は、静と動のコントラストが極端だ。ギギの気配を描くような繊細なピアノやストリングスから、モビルスーツ戦の暴力的なビートへ。あの落差を、映像の名シーンと同期させて生演奏で叩きつけられる――想像しただけで、会場の温度が上下する光景が目に浮かぶ。
ゲストボーカル陣と、8月末の一般発売
澤野作品の魅力は、歌もの=ボーカル楽曲の強さにもある。今回のゲストボーカルには、mpi、SennaRin、Benjamin、mizuki、Laco(50音順)が名を連ねた。なかでもSennaRinは『閃光のハサウェイ』で川上洋平[Alexandros]とのデュエット「ENDROLL」や挿入歌「CIRCE」を歌った歌い手であり、あの緊迫した宇宙世紀の空気を声で運んでくれる存在だ。生のオーケストラを背に彼女たちの声が乗る瞬間は、この公演の大きな山場になるはずだ。
チケットは全席に来場者特典のパンフレット(8P)が付き、「限定グッズ付指定席」16,500円、「指定席」14,000円、「後方指定席」13,000円の3種(いずれも税込)。限定グッズ付指定席にはキービジュアルを用いたアクリルスタンドが付属する。先行抽選はすでに実施済みで、いよいよ8月29日(土)10:00から一般発売がスタートする。開催は2027年2月と半年以上先だが、席種によっては争奪も予想される。宇宙世紀の音に、生の空気で殴られたい人は、この週末のカレンダーに印をつけておいて損はない。