ワンピースも最終章に入り、呪術廻戦、僕のヒーローアカデミア、アンデッドアンラック、マッシュル、Dr.STONEなどなど。ここ最近、看板漫画クラスの連載がどんどん最終回を迎え、SNSを中心にやばいんじゃないのかと噂される週刊少年ジャンプ。しかしジャンプの良いところは新陳代謝が活発なこと。目まぐるしく血を入れ替えてきたからこそジャンプは漫画雑誌の王者でいられた。そんなジャンプの現在の看板作品といえばかなり早く名前が上がってくるのがSAKAMOTO DAYSだ。
初期は日常生活メインの中にたまに入る一触即発のギリギリのアクションシーンが光る作品という感じだったが、ジャンプ漫画の王道の変化というか、段々とカッコいいアクションシーンの比率が大きくなっていき、人気作品の仲間入りを果たしたという印象の作品。
すでに二十巻発売されており、おそらく編集部としてもいつアニメ化させるかでかなり悩んだのだと推察できる。(バクマンの知識だけで語っております。)いつアニメになるんだろう、楽しみだなと思っていたファンも多くいたのではないでしょうか。
いざアニメを見てみると、まず主人公の坂本太郎の声が杉田智和さん。そしてもう一人若い男性の相棒がいて、さらにはチャイナ娘。その三人がメインキャラ…なんとなく銀魂を思い出してしまったのは筆者だけではないはず。ただ、アニメを見始めるとサカモトデイズの作風は、銀魂のようにギャグシーンとシリアスシーンの落差がとても激しい作風と近いわけではなく、わりとほのぼのした日常とヒリつく殺し屋の世界というコントラストをメインに描いていることがわかる。
例えば1話で坂本を襲ってくるシンが返り討ちにあい、その後に坂本家の晩御飯を食べさせてもらうシーン。一口ご飯を食べた瞬間に殺し屋として生きてきた自分とは余りにも違う世界の当たり前の暖かさを感じとり、涙が自然と流れてしまう感動的なシーンだ。そこに流れる劇伴はアコースティックギターのアルペジオからはじまり、少しずつエレクトリックピアノやヴァイオリン系のストリングスの音などが混じっていき、とても穏やかかつ少しずつ感情が溢れ出すような感動的な楽曲となっている。最後のブレイクからのギターのアルペジオの締め括りは涙が出そうになるほど。
その後、当たり前の日常を守る坂本を見逃して欲しいとボスに懇願するシンを盗聴し、個人商店がいきなり武器庫のように変わるシーンでは、対照的に電子音楽が散りばめられる中にそれをぶち壊すかのように入るエレキギターのカッティングやベースのスラップ奏法で描かれるカッコいいフレーズに、臨場感がビリビリ伝わるようなヴァイオリン系のストリングス。双方似たような楽器を使いつつも全く違うサウンドとフレーズで仕上げられており、表裏一体の坂本を表しているかのようだ。そしてこのコントラストこそがサカモトデイズの真骨頂なのだ!と1話だけで伝わってくる。
もうこの劇伴を聞いただけで、次のエピソードが楽しみで、すぐに筆をとらずに2話、3話と続けて見てしまったほどだ。
続きのエピソードにも、ほのぼの日常を表しているような楽曲や、ギャグシーンで使われるようなコミカルな楽曲、一聴しただけで回想シーンなのだとわかるような郷愁を感じる楽曲にアクションシーンで入ってくるカッコいい音楽と、それはもう盛りだくさんに楽しめた。まだ今年はじまったばかりのサカモトデイズ。追って見ていく価値は充分にあるだろう。

公式サイトhttps://sakamotodays.jp/より引用