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株式会社アテナ

ギルますの劇伴が痛快すぎてストレスに効く!? 

ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います、通称ギルます。最近は本当に長くてネタバレ的タイトルの作品が多くなりましたね。こういった長尺タイトルの作品はラノベから派生してアニメ化していった作品達が先達でしたが、2025年現在に出版されている原作を読む限りではタイトルから想像した通りの前半と、どんでん返しで後半に盛り上がりを見せる作品というわけではなく、シンプルにタイトル通りに受付嬢と伝説的な力を持つソロ冒険者との二つの顔を使い分けていくというストーリー。シリアスな場面とコメディタッチに描かれた部分との対比が面白く展開していきます。ここまでさらっとどのようなアニメかを説明してきましたが、正直つまるところ、あまり目新しいことのないアニメと言えるかもしれません。その分濃いアニメ好きはSNSなどで「良くも悪くも普通」というように評価している文章も散見されます。しかし、逆にアニメを比較的最近見始めた人達や古典的な展開が好きなんだ!という層にはものすごく刺さっている印象です。特に作画、エンディング曲の良さ(オープニング派だ!という人もチラホラ)あたりをみなさん気に入ってらっしゃるようです。つまりはあまり難しく考えたり、他作品と比べたりすることをせず、シンプルに楽しめば最高に楽しいエンタメとして見られる!頭空っぽの方が夢詰め込めると古の伝記にも書かれていますからね。

音楽の力ってすごい

そんな事言ったって頭空っぽにして楽しむにはどうしたら良いんだとお困りのあなた。そんな時はやはり音楽の力を借りるのが一番ではないでしょうか。今作がエンディング曲のかわいらしさで人気が出ているようにやはり音楽の力というものは絶大。映像による視覚情報と合わさればその効果は何倍にもなります。というわけでアニメ上級者で今作を普通!と言っている方ほど、劇伴に耳を傾けながら楽しんでみたら、劇伴というのはこんな風に作品に影響を与えているんだなという事が深く知れるので、全て丸く収まるという寸法です。ただの暴論じゃねーかと思われるかもしれませんが、案外そういった見方をしてみると、アニメを別の角度から見られるようになってこれからの楽しみも広がっていくということは、本当にあると思います!

さてその劇伴ですが、こういった中世のヨーロッパっぽい世界観の作品の劇伴は基本的にアイリッシュっぽい響きの曲が多くなっていますが、いわゆるケルト音楽の特徴を持った曲がかかるのは二話以降。一話では世界観を説明する場面でオルガンの神々しい音が使われていたり、コントラバスを使った重い音で主人公のアリナが心底嫌っている残業のシーンで流しているというような、楽器の力をメインに使っている劇伴や、ギルドの冒険者が軒並み足踏みさせられている原因のドラゴンと戦う場面でかかっているまるでRPGのボス戦闘シーンのように、ベースのような低音から始まり、ドラムも大きめの太鼓メインでプレッシャーを表現した疾走感あるストレス解消に良いカッコいい曲や、ギャグシーンで使われている変なメロディといつまでもトニックコードに向かわない展開で収拾がつかない様子を表現していたりと各シーンでその場面に合わせた劇伴が使われている。大きな音に驚く、と言ったらおそらく誰もが「そりゃそうだ」と思うモノだが、低音は、この楽器の音色は、マイナーコードは、ドミナントコードは…とその劇伴にて使われている音に着目してみると、ますます無意識的にアニメが深く見られるようになるし、こういう音楽があるから人はアニメに感情移入しやすくなっているんだな、と勉強になること間違いなし。そして、数倍楽しめる事によりストレスも解消されます!

ここまで長々と書いてきましたが、アニメはなんでも好き!勢やクリシェ(ここでは音楽用語としてではなく、常套句的な意味で)こそ至高!という方々は何でも楽しめる才能があるということ。きっとSNSで低評価をしたためる方にもそんな時期はあったはず。そんな感情を取り戻すために、ぜひ騙されたと思って劇伴に耳を傾けて作品を楽しんで見て欲しいです!

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